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大学を「休学」するか「中退」するか。心が引き裂かれるような葛藤
「朝起きて大学へ向かおうとすると動悸がして、どうしても部屋のドアを開けることができない」
「大学の事務窓口や教授に電話一本かけることすら怖くてたまらないのに、このまま放置したら退学になってしまう。休学届を出すべきなのか、いっそのこと辞めてしまった方が楽になれるのか」と、自室の中で胃が痛くなるような葛藤を抱えていませんか?
大学へ通えなくなり部屋に引きこもってしまうと、毎日ベッドの中で「休学」と「中退」という二つの言葉が頭の中をグルグルと駆け巡り、どちらを選んでも地獄のように思えて思考がフリーズしてしまいます。
元当事者である私自身も、過去に抱えていた期待や計画が瓦解し、大学という組織との繋がりをどう処理すればいいのか分からず、暗い部屋で一人、天井を見つめながら絶望的な決断を迫られていた経験があります。
そのため、大学の窓口に連絡することすら恐怖で手が震えるという、当事者の生々しい心理状態は痛いほどよく理解できます。
しかし、最初にお伝えしたい非常に重要な事実は、休学か中退かという選択は「あなたの人生の勝ち負けを決める決断」などではないということです。
それは単に、傷ついたあなたの心と体を守り、今後の回復や社会との繋がり(在宅ワーク等への移行)を最も安全に進めるための「サバイバルツール(手段)の選択」に過ぎません。
まずは、それぞれの道が持つ本当のメリットと注意点を、客観的な視点で整理していきましょう。
籍を残す後ろめたさと、辞めて社会のレールを外れる恐怖
当事者が休学か中退かで身動きが取れなくなる最大の理由は、どちらを選んでも激しい恐怖と罪悪感がつきまとうからです。
休学を選んで大学に籍を残し続けると、高額な学費や休学費用を親に負担させているという申し訳なさと、「いつかは復学しなければならない」という期限付きのプレッシャーに毎日苦しめられることになります。
一方で、中退を選んで大学を辞めてしまうと、世間が言う「大学生」という肩書き(社会的立場)を完全に失い、高卒という学歴で社会のレールから永遠に外れてしまうのではないかという猛烈な恐怖が襲ってきます。
どちらに足を踏み出しても痛みが伴うように見えるため、結果として判断を先送りし、部屋で自己否定を深めてしまうのは極めて自然な反応です。
自分の弱さを責めるのではなく、「今はそれほど追い詰められた瀬戸際にいるのだ」とご自身の辛さを認めてあげることが、判断の第一歩となります。
元当事者が語る「休学」を選択するメリットとサバイバル術
大学に籍を置き続ける「休学」という選択は、一般的には「復学のための準備期間」と捉えられがちですが、ひきこもり状態にある当事者にとっては「外部のプレッシャーから身を守る強力な盾」として活用することができます。
社会的立場(モラトリアム)を維持し、心を回復させるための「盾」にする
休学を選択する最大のメリットは、何と言っても「大学生」という肩書きを維持できる点にあります。
親戚や周囲からの「今、何をしているの?」という質問に対して、「大学を休学して体調を整えている」と答えることができるため、世間の冷ややかな視線や追及から自分を守る防波堤になってくれます。
社会的なポジションが残っているという安心感は、追い詰められた精神を安定させ、傷ついた脳と身体を休ませるための貴重な「安全地帯」を作り出してくれます。
また、大学によっては休学費用が免除されたり、非常に少額で済む場合も多いため、保護者の方と一緒に費用面を確認しながら手続きを進める価値は十分にあります。
大学の窓口に行くのが怖ければ、郵送や保護者の方による代理手続きが可能なケースも多いため、一人で抱え込まずに家族や支援機関を頼って手続きを済ませてしまうのが一番賢い方法です。
在宅で小さな自信とスキルを貯める「投資期間」として休学を活用する
休学期間を手に入れたら、その期間を「無理に大学へ戻るためのリハビリ」と考える必要はありません。
復学というゴールを一度頭から消し去り、自室という安全な環境の中で、誰とも会わずにパソコンで完結する在宅作業やスキル習得に時間を充てる「未来への投資期間」として活用するのです。
データ入力やライティング、動画編集やプログラミングなど、家の中で自分のペースでできる作業に触れ、月に数千円でも自分の力で稼げるようになると、失われていた自己効力感が劇的に回復します。
「自分は大学という枠組みに合わなくても、自室にいながら一人で生きていく手段を作れる」という実感が持てれば、仮に復学せずそのまま中退することになったとしても、未来への恐怖は消え去っています。
休学とは、次の生き方を安全に実験するための黄金の準備期間なのです。
プレッシャーを断ち切る「中退(リセット)」という前向きな決断
休学が安全な盾になる一方で、大学を完全に辞める「中退」という選択にも、当事者の精神を劇的に救う大きなメリットが存在します。
「大学に戻らなければ」という義務感から自分を解放するメリット
休学期間が終わりに近づいてくると、「復学できる状態になっていない」「またあのキャンパスに行かなければならないのか」という猛烈なプレッシャーが再発し、再び精神的に追い詰められてしまう人が多くいます。
そうした永遠に続くプレッシャーを根底から断ち切り、本当の意味で心をリセットできるのが「中退」という決断です。
大学を辞めることによって、「通わなければならない」「親に学費を払わせている」という巨大な義務感と罪悪感から完全に解放されます。
自分に合わない環境やシステムから正式に撤退することは、決して負けや逃げではなく、自分の命とメンタルを守るための極めて前向きな防衛行動です。
義務感が消え去った透明な空間で過ごすことで、初めて心が底からリラックスし、本当の意味でのエネルギーの充電が始まります。
中退は人生の終わりではなく、自分の足で別のスタートラインに立つこと
世間では「大学中退=人生の脱落」のような古い価値観が語られることがありますが、現代社会においてその考え方は完全に時代遅れです。
大学という限定された狭い環境が自分に合わなかっただけであり、あなたの人間性や能力が否定されたわけではありません。
大学を中退した後に、自分の特性に合った在宅ワークで自立したり、通信制の大学へ編入して自分のペースで学び直したり、福祉的な就労支援を活用して自分らしく社会と繋がっている人は全国に無数に存在します。
中退とは、これまでの「他人に敷かれた不適合なレール」を破棄し、自分自身の手で「本当に自分に合ったルート」を作り始めるための素晴らしいスタートラインなのです。
どちらの道を選ぶべきか迷った時の「意思決定の基準」
休学と中退のどちらを選ぶべきか、どうしても頭が整理できず決断できない時は、以下の二つの基準でご自身の本心を見つめ直してみてください。
今の自分に「大学への未練(学びたいこと)」が残っているかどうか
判断に迷ったときの最大の基準は、あなた自身の心の中に「大学で学びたいことや、どうしてもやり残したこと(未練)」が1ミリでも残っているかどうかです。
もし「体調さえ戻れば、あの専門分野の学びを深めたい」「どうしてもあのキャンパスで講義を受けたい」という純粋な意欲が残っているのなら、休学を選択してじっくり心身を休ませ、復学の可能性を残しておくのがベストです。
一方で、大学に対して残っている感情が「親に申し訳ない」「世間体が悪い」「中退したら恥ずかしい」という他人の目や恐怖だけであり、大学の学びそのものに全く興味が持てない場合は、無理に休学で粘る必要はありません。
他人の目を気にして無理に所属を残し続けることは、あなたの貴重なエネルギーを削り続ける原因になります。
自分の素直な本心に従うことこそが、後悔のない選択へと繋がります。
結論を急いで白黒つけず、まずは「今の安全」を確保すること
もし、未練があるのかどうかも分からないほど心が疲弊し、頭がフリーズしている状態なら、今すぐ「休学か中退か」の白黒をつける必要すらありません。
心が限界を迎えている時に重い決断を下そうとすると、自暴自棄になって自分を投げ出すような極端な判断をしてしまいがちです。
迷った時は、一旦結論を先送りにし、「とりあえず一番手続きが簡単で、今すぐ大学に行かなくて済む方法(休学届の提出や診断書の提出)」を選んで、今の安全と休息を確保することを最優先にしてください。
決断は、部屋でじっくり休んで、心身のエネルギーが回復してから行えば十分間に合います。
今のあなたが生き延び、自室で安心して呼吸できる環境を作ること以上に優先されるべき事柄など、この世には存在しません。
どの決断を下しても未来は開ける。年代別の「次の一歩」への選択肢
休学を選ぶにせよ、中退という決断を下すにせよ、あなたの人生がそこで終わるわけでは決してありません。
一番大切なのは、今のあなたがこれ以上傷つかずに安心して呼吸できる環境を確保することです。
少し心に余裕が生まれてきたら、ご自宅から踏み出せる、今のあなたの状態に合わせた具体的な選択肢が必ず用意されています。
小中学生なら自宅でのオンライン学習、高校生や大学中退からの学び直しなら通信制、20代以降の大人なら対人ストレスのない在宅ワークや就労移行支援など、安全な選択肢があります。
以下の記事を参考に、焦らず次の一歩を踏み出してみてください。
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